・自動車保険では「同性パートナー」を配偶者として補償するんだって。
自動車保険の更新時期が近づいてきたということで、
加入している損保ジャパンから
更新のご案内です、現在の契約内容を確認してね。
が送られてきた。毎度のことながら
まー細かくて字が小さくて、解釈がややこしくて
あんまり読みたくないが、条件が違ってきていたりすることもあるので、
できるだけがんばって読んでいる。
ちゃんとディーラーさんが見てくれているから間違いはないはずだけど、
私の中で安心しておきたいのでね。
今年も必死に読んでいたら、前回と違う表記を発見した。
運転者の条件に
『同性パートナーを含む』という一文が追加されている。
私が今まで手にしたあらゆる書類の中で、
同性パートナーについての記載があったのは実は初めてだ。
私の娘は同性のパートナー(以下、パートナーちゃんと呼ぶ)と暮らしていることもあり、
彼女たちの生活と将来のこととして、私もアンテナを張り、
できるだけ情報を得るようにしている。
ちゃんと調べたら、
損保ジャパンは2018年1月から同性パートナーを補償対象に含める改定を実施していたそうだ。
ではどうやって手続きするのかということを良い機会なので調べてみたら、
自分たちの関係を「自認」する書類が必要だとか。
・提出するのは「パートナー関係に関する自認書兼同意書」。
最近は多くの自動車保険で取り扱うようになっているようだね。
契約時や保険金の支払い時にこの
「パートナー関係に関する自認書兼同意書」で同性パートナーであることが確認できる場合に、
同性パートナーを配偶者として取り扱うとのこと。
以前も書いたことだが、同性カップルに対する公的な支援はないに等しい。
例えば広く社会で改善だ、改訂だ、と話題になることが多いものとしては、
- 法的な婚姻関係は結べない
- 国民年金の第3号被保険者になれない
- 遺族年金が受け取れない
- 所得税の配偶者控除が受けられない
とまあ、ないないづくし。
しかし法律的な事以外の、実際にはもっと日常の、むしろ無意識な部分に
不都合や理不尽が多くが転がっている。
どこまでもまだまだあるだろう。
損保ジャパンを始め、多くの保険会社が
こういった転換を始めてくれているというのは心強いが。
今回のような自動車保険の手続きだって
わざわざ「パートナー関係に関する自認書県同意書」を提出するという、
法律的な婚姻関係であれば同意書もなにもいらなくて素通りしてしまうところの
手続きをあえてふまなくてはならない。
同性であることが理由で
「配偶者という法的婚姻関係が証明されない」
という状況である以上、
同じ人間ならあたり前で意識することなく
制度やサービスを享受できるはずなのに、
毎回毎回目の前に転がる小石や段差につまずいて転んで、起き上がって前に進む、
ということを繰り返す。
「あら良かったわね、この書類を提出すれば婚姻関係と同じよ、進歩したじゃない。」
それで「はい解決」じゃないのよ。
自分たちの関係をわざわざ証明しなくてはならない書類。
同性婚だけに求められる書類。
「自認」ってなによ。
つまり数々の小石や段差を、
「あー、はい。またですか。」と
ため息をつきながら超えていくのかね。
いったいいつまで?
娘とパートナーちゃんは、
今の生活をとても楽しんでいるようだし、
今のところはそういった小石や段差も
力を合わせて乗り越えていっているんだろうとは思うけれど、
いっつもいっつも小石につまずく生活なんて嫌だよ。
膝小僧にはいつも絆創膏だよ。
・「結婚祝い金」の取り扱いにまつわる話。
友人から聞いた話なんだけど、
社内で「結婚祝い金」の取り扱いについて見直しをすることになった。
今は離婚、再婚、事実婚、同性婚と婚姻の形が多様化してきている。
さて、それに合わせてどのような条件で結婚祝い金を支給するのか、
ということらしいのだが、その友人は
『「結婚祝い金」の制度そのものを廃止する』
という選択はないのか。
と切り込んだらしい。
そうよねえ。結婚しない人も増えてるし、
独身の人はもらえないわけだし、
何回だのどんなだのと範囲を考えるくらいなら、いっそのこと制度自体がなければ、
ちゃんちゃん、と
すべて解決するんじゃない。ということだ。
しかし結局彼女の意見は
「やめるとなると、ほら、また色々とアレだからね」
と採用されず、
どういう経緯でこの結論となったのかは忘れちゃったけど、
「最初の1回のみ支給」
ということになったそうよ。
なるほどねえ。「なくす」という選択肢ねぇ。それなら、
いっそのこと「結婚」を「起点」とする考えも一度やめて考えてみたらどうだろう。
すっきりシンプルになるんじゃないかしら。