不安なことは「ゆっくり1つずつ」片付けよう

仕事は異動、旅行は変更、かかりつけの歯医者は閉院、ちょっとした不安が重なった春。

春だからなのか、新年度になるからなのか、ここしばらく平凡な毎日を送っていた身にも色々な事が一遍に起きている。
一つ一つは小さなことなのに、一気に押し寄せてきたがために、身の置き所がないような、心に「もや」がかかったような何とも言えない数日を過ごしている。

こういう時は焦って解決しようするとかえって上手く事が進まなかったり、失敗したりするのが常である。

どちらかというとギリギリまで待つと相手の方から解決方法がやってきたり、良い方法が浮かんだり、何もしなくても解決するという経験が実は多いから不思議だ。
とはいえ何とも言えない不安は一刻も早く解消したい。でも我慢我慢、とはやる気持ちを抑えてできるだけゆっくりと進めようと言い聞かせている。

仕事では、4月に異動になり、未経験の仕事を行うことになった。えぇぇ、もう定年までこのままだと思っていたのにこの歳で新しい仕事(57歳)・・・と思い一気に気が重くなる。

さらに一緒に仕事をしていた上司も別の部署に異動になり、一足先にいなくなってしまった。次の担当者への引継ぎを私ひとりでやる羽目になり、ほんとかよ、という状況である。

長年仕事をした場所を離れる寂しさと、異動先での仕事と人間関係を新しく始める事への若干の不安。こんな感じで満開の桜を見ても気が晴れない。

そういう気分で仕事をしているからなのか、仕事のやり取りのメールで、相手の返信がなんとなく素っ気なく感じてしまい、こちらが何か悪いことでもしてしまったのかといつも以上に相手の反応に敏感になっていて、そう感じる自分自身が嫌になる。

プライベートでは、5月に予定をしていた私と2人の子供達と私の母を連れての2泊3日の旅行が、娘だけ都合が悪くなり1泊で先に帰ることになった。
ホテルに人数変更の連絡をしなくてはならない。これはすぐ連絡をすればいいだけなのに、なんとなくタイミングがなく、毎日先延ばしにしてしまっている。
やらなければならない事ができていないというだけでも心がすっきりしないものだ。

6月に来日する外国人の友人から、私の子供達に会いたいと連絡がきたので子供達に都合を聞いたが、回答がない。
子供達だってそれぞれ忙しいから、催促するのも申し訳なく「どうしよう」となっている。

さらに今日、15年以上通っていた歯医者に半年毎の定期健診に行ったら、実は今月末で閉院することになった。と突然先生から伝えられた。
私にとっては相談しやすい歯医者さんだったので、残念だし、新しい歯医者さんを見つけなくてはならないのかと思うとこれまた気が重い。

こうやって文章にすると、「取るに足らないたいした事でもないことにいちいち不安になっている」自分を余計に自覚してしまう。

上司がいない分、引継ぎは丁寧に行おう。
異動先では謙虚に、焦らずに。
淡々と、毎日目の前で起きることに丁寧に対応しようと肝に銘じる。

ホテルへの電話は今日こそしよう。歯医者はゆっくり探そう。子供達の都合はもう少し待ってからまた聞いてみよう。

ひと月もたてば、きっと全部解決している。