国民年金の「学生納付特例制度」は使わず、20歳になったら納付を開始しよう。

学生時代のの4年間分を未納してしまった私は、国民年金を満額もらえない

1991年まで20歳以上の学生は国民年金加入が任意だった。これが痛恨のミスの始まり

もう40年近く前のことだからおぼろげな記憶だけど、私が20歳になった時、父から「学生は任意加入だから入らなくて良い」といった内容のことを言われた記憶がある。

その後大学を卒業して就職したので厚生年金に加入してそれで良いと思っていたし、年金?そんな先のことなんて考えていなかった。

未納分が4年ある私は満額給付にならない

現在、 国民年金は20歳以上60歳未満のすべての国民に加入が義務づけられている。 しかし、昔は20歳以上の学生の国民年金への加入は「任意」だった。それが義務に変わったのが、1991年(平成3年)4月。

私が学生だった頃は「任意加入」の時期で、父の言っていたことは間違ってはいないが、任意だからって免除されていたわけでもなく、本当は後から納付しなければならなかったのだ。
こちらがただただ無知だったわけ。

私は学生の時1年間留学していて、しかも4月生まれ。大学を卒業して就職した4月は24歳0ヶ月。つまり丸々4年間分未納になってしまっていた。

満額もらえないことに気が付いたのは、未納者が後から支払える追納期間の10年が近づいた20代後半だった。
奨学金の返済がようやく終わり、貯蓄はなく、夫の収入は生活するだけで余裕はない。そして専業主婦の私には収入がない。
いつかいつかと思っているうちに追納できる期間の10年が過ぎ、加入期間が満額にならない事態になっていたのである。

学生納付特例制度を使えば学生の間は納付が猶予されるが、卒業後負担額が増えてしまう

保険料を子供達の卒業まで私が納付した

子供達2人が20歳になり納付のお知らせが届いた時、私は彼らの年金月16,520円(年払い割引だと194,720円で3,520円割引)を毎年卒業まで納付した。
学生納付特例制度を使えば学生の間は納付が猶予されるが、どのみち後で支払わなくてはならない。

猶予期間後は一定期間納付の負担が増す。収入が少ない時期に負担が増せば納付できない可能性もある

周りにはこの制度を使って支払いを猶予している人の方が多かったが、20代の若い頃なんて、私のように「追納(後から納付)」ができないことだってある。

追納するとなれば、通常の保険料に加えて未納分を納付する期間ができ、その間は納付の負担が重くなる。奨学金の返済があったり、まだ収入が少ない、病気等で働けなくなる場合もあるかもしれない。

しかも自分で年金事務所に行き追納の手続きをしなくてはならない。忙しかったり、平日の休みがとれなかったり、忘れてしまったりして追納期間が過ぎてしまうことも考えられる(自分がそうだった)。

本人の年金だし、成人しているのだから本人が払えばいい、という意見もある。それもわかる。20歳で働いていれば自分で納付するわけだし。

でもうちは親である私が納付した。甘い?甘くないよ。甘くてもいいよ。払えるうちは払おうと思い、お小遣いや仕送りの代わりと思って保険料を納付していた。
子供の将来に関わる不安を少しでも減らしたかったからね。