証明写真に写る口角から顎に向かって下方向に伸びるシワ。恐怖のマリオネットライン

証明写真という静止画像。自覚せざるを得ない老いた私の顔。だから写真嫌いなのに



履歴書写真で「まとも」と自分で思った写真が撮れたのは40代前半まで。それ以降は毎回目をそらしたくなる出来である。58歳の静止画像は悲惨よ。

元々の顔がその程度なのだから仕方ないのだが、普段鏡を通してみる自分の顔はもう少しマシだと思っているのに、写真になるとなんでこうも変な顔になるのか。

普段顔のシワとかシミとかをジーっと見ることってないじゃない。右を向いたり左を向いたり、鏡に近づいてみたり離れてみたり、シワがあるのはわかっているが、顔が動いているからシワもたるみも通り過ぎる程度ですむ。
でもこれが静止画像になると、シワとたるみがその位置にずっとあって、動かない。だから余計目立つし自分の目がそこばかり捉えてしまう。

しかし履歴書に貼る写真をどうしても撮らなければ就職活動ができない。

写真屋さんは「顎を引いて、口角を少し上げて、(小さな)目を大きく開いて」、と丁寧に精一杯の努力をしてくださり、3枚写真を撮って、そのデータを見せてくれた。
ここから1枚選んで、というのである。

所詮58歳の顔だ。シミもたるみも顔色もどーしよーもない。高齢の就職活動ってつらいわ。

「どれもこれもおんなじです。トホホ。」と言っていたら、少し色を修正して顔色を明るくすると(美肌補正という)結構違いますよ、と加工を施す。するとそれでもいくらかいくらかマシになる。

そもそもマシになった程度で就職活動がうまくいくとも思えないが、トホホの中でもマシな1枚を選び、美肌補正料金+1500円。

さらに最近はWEBエントリーが主流なのか、顔写真をアップロードして送れというので、データも追加料金1200円を支払って購入した。

ということで、このシワとたるみの静止画像が目の前にある。痛い出費でトホホな顔。
この顔のデータがPCに保存されるのは気が滅入る。見たかないけど見るしかない現実だわね。

ところで私ががっかりしている口角から顎に向かって下方向に伸びるシワ。これをマリオネットラインと言うんだってさ。なんかいつも見ている母の顔に似てきた。
これが現実。