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世界で1番美味しいインスタントラーメン(袋麺)は長野県の「ポンちゃんラーメン」
きっと私が小学生の頃(ほぼ50年前)から、日曜日のお昼ごはんは「ポンちゃんラーメン」が多かった。
母曰く「1番安かったから」。
1970年代後半、本格派や生麺のもの、カップ麺等色々なインスタントラーメンが発売され始めた頃でもある。
母は大手食品会社のインスタントラーメンも時々は作っていたが、やはりポンちゃんラーメンがダントツだった。
母が作るポンちゃんラーメンは野菜たっぷり。
分量(1人前約400cc)の水にキャベツと玉ねぎとニンジンを一口大に切って入れる。
沸騰したら、ラーメンスープと乾麺を入れてお好みのゆで加減に煮込めば出来上がり。
私は硬めが好き。麺の袋には3分煮込むと書いてあるが、私は1分半で火を止め、直ちに食べる。
野菜の甘味があっさりした醤油味のスープに絶妙に合う。
スープはスッキリしてクリアな味。麺はクルクルカールしていて箸に引っかかりやすいので食べやすい。
硬めが好きな私は麺が伸びるのを避けるため、麺だけを先に食べて、野菜を後からゆっくり食べる。
母は時々溶き卵も入れていた。だからスープも残さず飲み切る。娘は具材は少ない方がお好みらしい。人それぞれ。
長野県長野市の「信陽食品」が販売している
1980年代後半、大学に通うため東京に来て、近くのスーパーに買いに行ったらどこにも売っていない。
なんで売っていないんだろう、おかしいなあ、と本気で思っていた。
売っていないのよ。だって長野県のローカルインスタントラーメンだから。
それを理解するまで半年くらい探していた。ローカルあるあるである。
ポンちゃんラーメンは、長野県の信陽食品というお蕎麦関連商品を作る会社の商品だ。
現在はあのマルちゃん正麺や赤いきつねを作っている大手食品会社「東洋水産」の北海道工場に製造委託している。これは今回袋の裏を読んで初めて知った。
いつからなのかわからないが、味は当時も今も変わらない。そういう形もあるんだな。
1969年から販売されていて、もうじき60年にもなる。1967年生まれの私とだいたい同い年だ。
今は長野県に住んでいないため、母が時折送ってくれる。
5食入で税込大体700円位。1食140円程。コスパも大満足。
私もこればっかり作るから、娘も好きになった。
ちなみに息子と夫はあまり関心がないみたい。
なぜかストックがなくなると無性に食べたくなるので、ゆっくりゆっくり消費して、次のポンちゃんが来てから前の最後の一袋を食べている。
弟には「アマゾンで買いなよ」とあきれられている。アマゾンに出てるのか!と逆に驚いた。そして本当に売っていた。楽天でも売っていた。
ネットショッピングってやるなあ。でも高いのよ。だからもっぱら母に頼んで買ってもらう。
母は私と孫娘のそれぞれの住まいにせっせと送ってくれる。
今や地元の長野県民も知っている人が少ない
長野県内でも取り扱うお店が減り、製造中止になったらどうしようかとヒヤヒヤしている。
味噌味や、いつの間にかカップ麺も発売されている。頑張っているようだが、あまりの細々さに一抹の不安を感じている。
テレビやネットや雑誌のご当地インスタントラーメン特集でも一度も見かけない。
こんなに美味しいのに。
早く誰か気づいて欲しい。
この世からなくなったら困る。
私の周囲の長野県出身者は誰も知らないし、今長野に住んでいる長野県民に聞いても「?」というリアクションだ。
この世でポンちゃんラーメンを食べるのはもはや私と娘だけなのか、という危機感と孤独感さえある。
あ、カルシウム添加してます。骨に良いはず。(個人の見解)