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「おしゃれには多少の苦痛がつきもの」を頑張っていたのは昔の話
普段履いてる靴はローファー、スニーカー、パンプス。これらを洋服に合わせて履いているが、最近服に合わせる靴がスニーカーだと「ホッとする」ようになった。
足は楽だし、歩いていても疲れない。パンプスやヒールを履いていてつま先が痛くなることもない。
息子は、大学生だった頃おしゃれに目覚めたのか、一時期何十足ものスニーカーを集め、古着屋に通い、帰省する度、見たこともない服装をしていた。
カッコいいがどう見てもサイズが合わないスニーカーを履いていた時、思わず足が痛くないのか聞いたのだが、それで返ってきたのが「おしゃれには多少の苦痛がつきものよ」というセリフだ。
親バカな私は「さすが我が息子。かっこいい。納得。」とすぐ思い、
子供の言うことには従おうと決めているため、お母さんも頑張ろうと、私もかっこをつけ、あちこち痛くなっても「高いヒールを履いてハッキリ言って爪先立ち」で仕事をしたりしていた。
でもそれは数年前までの話。
スニーカーは履き心地が良いし、歩くのも楽だ。今となってはどんな服の時でもスニーカーを履いていたい位だ。
さらにここ数年で腹囲がドーンと大きくなったことで、履いているジーンズのウエストがきつい。特に洗濯して乾いた後。
よいしょよいしょ、と左から右から寄せてボタンをかけなくてはならない。脱ぐ時も「きついなあ」と思いながら脱いでいる。
「最近きつくなっちゃって」と職場でボヤいていたら「あんまりきついと体に悪いわよ」と先輩から言われた。確かにそれもそうだ。
これから買う服はウエストがゴムの洋服にしよう。「おしゃれには苦痛がつきもの」はもはや遠い昔のものだ。健康第一。
「妊婦みたい」と娘に言われたチュニックだって、あちこちはみ出たお肉を隠すのにちょうどいいし、なんといっても締め付けるものが無くて楽。
衣類も綿100%の生地のものばかりになった。元々静電気体質で、化繊の洋服はあらゆるものを触るたびに発電して火花が散るし、身体に張り付いてしまう。身体も疲れる。
ただ、おしゃれな洋服は綿以外の素材が多い。シワになりにくいものも多いからお手入れも簡単だ。
「おしゃれには多少の苦痛はつきもの」だった時期は頑張って着ることもあったが、すっかり力が抜けた今、私のクローゼットからは綿100%以外の衣類は姿を消しつつある。
56歳を過ぎたら、人からも服からも束縛される必要はない・・・要は「無理の利かない身体になった」という事だ。
綿素材で、ゆるい洋服が一番着ていてリラックスできる。
ところで「おしゃれには多少の苦痛はつきもの」と言っていた息子は、かつての色とりどり目にも鮮やかな服装やサイズの合わないスニーカーを卒業した。
最近は「シンプルが一番」と言い、モノトーンの服が多くなり、もっぱら「洋服はユニクロが一番」と言っている。
スニーカーはたくさんいらない。足は二本だけ、とほとんど手放したそうだ。
一周回って落ち着いたみたい。