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コオロギが鳴き始めたら、寝苦しさから解放される日常が戻ってくる
いつの頃からか、コオロギが鳴き始めると、夜の寝苦しさから解放されることがわかってきた。
昼間はもんのすごく暑くても、夜、寝る頃になるとエアコンなしでも眠れるくらいの気温まで下がってくる。
暑い暑い暑い暑い。ここのところ、この二文字ばかり繰り返している。
2階の寝室にエアコンのない我が家は、寝る時間になると部屋の対角線上にある窓を開け扇風機をかけ、凍らせたペットボトルを手拭いで巻いて首に当てて寝ている。
それでもダメな時は1階のリビングでエアコンをつけて寝たり(夫)。
危険な暑さだ。
毎日毎日「コオロギが鳴くまで頑張る」とコオロギを心のささえにし、なんとかしのぎながら涼しい夜が来るのを待っていた。
4日の朝方、かすかに「リーリーリー」と聞こえた。「待ちコオロギ(人)来たる」なので、寝ていたって夢の中だって、かすかな音も私は聞き逃さない。
実際は寝苦しくて眠りが浅いだけだが、コオロギの言う通り、鳴き声と共にそよそよと気持ちの良い空気が窓から入ってきた。久しぶりに気持ち良く眠れたじゃないの。
翌日から鳴き声も盛んに聞こえるようになり、鳴き始める時間も日に日に早まり、鳴き始めから4、5日経つと夜7時頃には元気に鳴き始める。
エアコンをつけているリビングより、窓を開けている2階の方が涼しい。
昼間は相変わらず暑いが、夜は寝苦しくなくなり、ひんやりした空気がそよそよと部屋に入ってきて気持ちが良い。
初鳴きの夜は夜10時に32度台だった2階の気温が、5日後には28度台までみるみる下った。
鳴いているのは「ツヅレサセコオロギ」
コオロギ様のおかげでホッとできる夜が戻ってきた。しかしこんなにも拠り所にしている相手のことが、私はイマイチよくわかっていない。
そもそも鳴いているのは本当にコオロギなのか。まさかの失礼があってはいけないので、やはりちゃんと調べるべき。
ネットで鳴き声を調べたところ、「ツヅレサセコオロギ」だと思われる。エンマコオロギと並び、私達の身近にいるポピュラーなコオロギだそう。
8月に成虫になると鳴き始めるが、35℃以上だと暑すぎて鳴けないそうだ。夏の暑さが和らぎ涼しくなってくると、元気に鳴き始めるという。
そういうわけで、気温が下がってきたという事をコオロギに教えてもらえるのだ。
コオロギはわかっているんだねえ。
実は、去年の初鳴きはことしより10日以上遅い8月16日だった。記録魔なので去年の事もちゃんと残している。
今年の方が暑い(と感じている)のに、コオロギは去年より早く鳴き始めた。「夜」が涼しくなるのは去年より早かったということか。
地球規模で考えたら10日位早かろうが遅かろうが大差はないんだろう。でも、昨年実績で「16日までがんばれば涼しくなる」と頑張っていた身としてはずいぶん得した気持ちだ。
夏休みの自由研究にしたら「賞が取れる」と私は調子にのっている
私は初鳴きの鳴きタイミング(温度)が人間が気持ち良く睡眠に入れる温度とほぼ同じなのではないか、と思っている。
涼しい夜になったので、「初鳴きの気温と睡眠導入の気温の関係を夏休みの自由研究で調べたら金賞だな。今私が小学生だったらなぁ」と調子に乗る余裕すらでてきた。
暑い暑い夏もあと少し。