車の運転をやめたら
引越を機に車の運転をやめた。
「事故を起こしたらどうしよう」という不安から解放され
ひたすら歩く毎日を送っている。

車の運転は怖いよ。
通勤で毎日運転はしていたし、病院も買い物も送迎も車が必須アイテムだったが、若かった頃に比べて注意力や判断力が低下しているのは確実だし、視野が狭くなったような気もする。
いつのまにか考え事をしながら運転していて、ふと我に返り「さっきまで運転していた道の記憶がない」なんて恐ろしいことをしてしまうこともある。
「まだ58歳」なのか、「もう58歳」なのか。交通事故のニュースが他人事に思えない。
なにより心理的な不安が強く「運転しなくて済むなら徒歩でもバスでも電車でもなんでもいいです」と、ここ何年も思っていたわけなので、今年に入り念願かなって車を運転しない暮らしとなったのである。
車は維持費もそれなりにかかるしね。
最寄り駅まではバスがあるが、徒歩でも2㎞、30分で駅に着く。一番近いスーパーは徒歩7分。内科も歯医者も眼科も徒歩圏内にある。
車は便利だったが、歩かない生活だった私の足腰や心臓は実年齢よりかなり上だろう。
厚生労働省も「1日8,000歩以上」を推奨しているし、「事故を起こすかもという不安から解放され、健康が手に入る」ならなによりだわ。とせっせと歩くようにしている。
年齢や歩幅で違いはあるが、8000歩くとおよそ5㎞だそうだから、駅まで歩いて買い物でうろうろしていればあっという間に8000歩を超えられる。歩数計は使っていないがだいたいそのくらいだろう。
先週桜を見に出かけた時はグーグルマップで距離を測ると、往復8㎞。これだけ歩けば十分健康。
今はお米も高い。昨日は底値のスーパーまで30分歩き、5㎏のお米を担いで帰ってきた。重かった。でもまあ何とかなる。
5㎞先にあるショッピングセンターに張り切って行った時は、さすがに家に着く頃に足がおかしくなった。距離は徐々に伸ばすべき。
とはいえここは車社会の地域なので、歩いて7分のスーパーに歩いて行っていると知った近所の人に「歩いて⁉」と驚かれた。
車がないと生活大変だよ、とか、せめて自転車をとか、地元の方々には心配されている。
確かにこれから暑くなったら、徒歩で往復4㎞なんて死んでしまうな。
暑さが本番になってきたら自転車を持とうかな、と思ったりしている。
最近は桜もキレイだった。新緑はこれから。足元に咲くタンポポを眺め、見上げると空がある。
車のない生活はむしろぜいたくかも、と満足しながら歩く。
